プランニング

四国遍路の歩き方

四国遍路の回り方に決まりはありません。全周にこだわる人、休暇のとれた1週間だけ歩く人、ホテルからバスやタクシーで行って好きな部分だけ歩く人もいます。ここでは主な歩き方を紹介します。滞在日数や体力、観光の予定などに合わせて、検討する際の参考にしてください。

一度に全周歩きたい

八十八カ所を通しで周り再度1番に戻ってサークルを完成させる場合、標準的なルートの総距離は約1,142km。1日平均20~30kmを歩いて、40~60日かけるのが一般的です。季節や天候、体調、宿の所在地などにより1日に歩ける距離は変動し、別格二十カ所や地域のイベント、観光スポットなどに寄るのであれば、もっと日数の余裕が必要です。下にプランの一例を紹介しますので、予定を立てるときの参考にしてください。なお、四国の地理に慣れてない方は、時計回りに札所の番号通りに回るのがおすすめです。案内板が随所に整備されているので、あまり迷わず歩けるはずです。

数回に分けて歩きたい

日本国内のお遍路さんも、休暇を利用して数回に分けて歩く人がたくさんいます。1~2週間の旅を数回繰り返して全周する人もいれば、1県ずつに分けたり、週末の休日に行きたいところだけとか、順番に関係なくランダムに、という人もいます。一部を歩くだけでも四国遍路の文化は十分味わえるので、まずはトライアルしてみてその後も続けるかどうか考えるという手もあります。やってみないとわからないのが四国遍路。巡礼路のところどころにバス停や電車の駅があるので、途中で止めたり再開したりして、少しずつ進めることができます。

3~4日でハイライトを歩きたい

日本を旅するあいだに四国にも立ち寄って、四国遍路の雰囲気を味わってみたい。そんな方のために、「四国遍路」のハイライトを組み合わせて、トレイルのモデルコースを作りました。美しい風景と、歩きがいのある道、周辺のスポットやアクセスしやすさを考慮した10コースです。1コースにつき2泊3日~4泊5日程度で歩けるように構成しています。予定や体力に合わせてぜひ楽しんでください。

ほかに、部分的な歩き方として、香川県の71番~78番を回る「7カ所まいり」や、最後の84番~88番を回る「あがり5か所まいり」は歩いて1~2日で回ることができ、古くから人気があります。

巡礼路の縦断図とプラン例

平均的な体力の人が、最も標準的な巡礼ルートを時速3.5km(山間部の未舗装路は2.0km程度)で歩く場合の一例です。1日の活動時間は朝7時から夕方5時まで、昼食や休憩、寺院で過ごす時間、宿の所在地を考慮してプランニングしています。これをベースとして、季節や体力による調整、寄り道する日や休養日などを設けるなどアレンジしてみてはいかがでしょうか。