気候

四国の四季

四国は瀬戸内海側と太平洋側、山間部で気候が異なります。
瀬戸内海側は雨が少なく比較的穏やか。太平洋側は年間を通じて温暖で降水量が多く、夏は台風の影響を受けやすくなります。一方、山間部では冬は雪が降ることも珍しくありません。
四季折々、地域により風景にさまざまな表情があるので、何回かに分けて違う季節に歩くのもおすすめです。

春 <3~5月>

温暖で晴天の日が多く、四国遍路におすすめのシーズンです。3月中旬までは冬の名残で肌寒い日もありますが、3月下旬からはだんだん温かくなり、平地では桜が咲きはじめます。桜の見ごろは1~2週間と短く、誘われるように屋外で過ごす人が増えます。標高が高く気温が低いところでは桜のシーズンは少しあとになります。瀬戸内海側では濃霧が発生したり、停滞前線により天気がぐずついたり変化が多い時期でもあります。5月は新緑の季節。あじさいや藤の花なども楽しめます。

夏 <6~8月>

例年6月上旬に梅雨入りし、7月中旬に梅雨明けとなります。梅雨の間、瀬戸内海側ではしとしと雨が降り続き、太平洋側ではザーッと降ることが多いです。梅雨明け後は気温が高くなり、摂氏30°以上の真夏日が50日を越える年もあります。太平洋側では台風の発生が多くなり、上陸することも。四国の夏は蒸し暑く、歩き旅に適した季節ではありませんが、日照時間が朝5時頃~夜19時頃までと14時間くらいあります。比較的涼しい早朝と夕方に活動し、正午前後の時間帯は日陰で休んだり屋内の観光スポットで過ごすなど工夫すれば楽しめるでしょう。紫外線対策、熱中症に気をつけて、水分補給をしっかり行う必要があります。

秋 <9~11月>

9月中旬まで残暑が続きます。太平洋側では台風の影響があったり、降水量が多い時期です。9月下旬以降はカラッとした晴れの日が多くなるので、歩き旅にはおすすめのシーズンです。農村地帯では稲刈りが始まり、道ばたにピンクのコスモスが咲きます。10月に入ると気温が低い高地から徐々にモミジやイチョウの紅葉がはじまり、平地では11月下旬ごろ見ごろを迎えます。11月上旬の日没時間は17時過ぎ、山間部では16時頃から暗くなります。ハイシーズンなので宿は早めの予約をおすすめします。

冬 <12~2月>

瀬戸内側、太平洋側ともに降水量が少なく、本州に比べれば四国は温暖です。山間部以外では雪はめったに降りません。12月下旬は1年で最も日照時間が短く、日の出7時過ぎ、日没17時前となります。オフシーズンなので、年末年始を除けば、人が少なく静かですいています。下草が枯れて歩きやすい、汗をかかないから楽、といった理由でこの季節に歩くことを好む人もいます。ただし宿や飲食店が休業していることもあるので、事前確認が必要。山間部では積雪もあるので、雪山に不慣れな人は、単独での入山は避けてください。

平均気温と降水量

瀬戸内海側(高松市)

瀬戸内海側の香川県高松市では、最も暑い8月の平均気温は28.6℃、日最高気温33.0℃の年もありました。逆に最も寒い1月の平均気温は5.9℃、日最低気温2.1℃の年もありました。降水量が多いのは、梅雨(6~7月)と秋雨・台風(9月)の時期で、蒸し暑く感じる日が増えます。冬の間(12~2月)は雨が少なく、空気が乾燥します。香川県は日本のなかでも特に降水量が少なく、晴れの日が多い地域です。

太平洋側(高知市)

太平洋側の高知県高知市では、最も暑い8月の平均気温は27.9℃、日最高気温32.1℃の年もありました。逆に最も寒い1月の平均気温は6.7℃、日最低気温2.1℃の年もありました。夏の暑さは高松市とあまり差がありませんが、ほかの季節は高知市のほうが暖かいです。降水量が多いのは、梅雨と秋雨・台風の時期。年間降水量は高松市の1150.1mlに対し高知市では2664.4mlと大きな差があります。

出典:高松地方気象台HP 1991~2020年の30年間平均

悪天候時の注意

台風や大雨、大風の時は歩かないでください。特に山間部では土砂崩れが起きたり、沿岸部では高波などで道が寸断する場合があります。必ず天気予報や道路情報を事前にチェックし、微妙な天候の時は無理に出かけないよう注意してください。

関連リンク

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