習慣とマナー
生活習慣
- 食事
基本的に、食事は残さず食べるのがマナーです。飲食店では食べきれる量を注文しましょう。日本人が食前に「いただきます」食後に「ごちそうさまでした」とあいさつするのは、食材の命や食事を作ってくれた人への感謝の言葉を表しています。 - ゴミ
地域毎に、細かなゴミの分別ルールがあります。ゴミ箱ごとに種類を確認して捨てましょう。 - 靴
靴を脱がなければならないシーンはたくさんあります。旅館や民宿、寺院の本堂、小さな病院、個人宅など、入口で床が一段高くなっていたり、靴箱があったら、それは靴を脱ぐサインです。 - スリッパ
靴を脱いで備付けのスリッパに履き替えた場合でも、畳の部屋に入るときはスリッパを脱ぎます。スリッパは通常フローリング床のときのみ使用します。 - チップ
日本では通常、サービス料は料金に含まれているのでチップは不要です。
お遍路のしきたり
- お接待文化
四国では巡礼者を「お遍路さん」と呼び、食べ物をあげたり、車で送ったりして大切にする風習があります。地元の人々にとってはボランティア活動であると同時に、お遍路さんは自分たちに代わって遠方の札所でお参りをしてくれる、宗教的な価値をもった存在なのです。このような意味があるので、お接待はなるべく断らないのがマナーとされています。丁重にお礼を言い、納札を持っていたらお渡しします。
お寺での作法
- 撮影禁止
寺院では、写真やビデオの撮影禁止のところがあります。特に仏像や祭壇については規制がある場合が多いです。掲示物を確認して従ってください。 - 左側通行
境内では、山門や石段、参道もすべて左側を歩きます。納札箱や賽銭箱は一段高い所にありますが、左から上がり、時計回りに下ります。 - トイレ
トイレに入る際は、輪袈裟、菅笠、納経帳、数珠などを持ち込まないようにします。ご本尊様やお大師様を不浄にお連れすることになります。白衣の背中にも「南無大師遍照金剛」とあります。何も書かれていない白衣であれば大丈夫です。 - 参拝の手順
以下の手順を全て行う必要はありませんが、一般的なお寺の参拝手順をご紹介します。
山門 | さんもん | お寺に到着したら、俗世と聖域の境界である山門の前で立ち止まり、帽子を脱ぎ、本堂の方角に向かって一礼します。このとき、境内と外の敷居をまたがないように注意します。 |
手水舎 | てみずや・ちょうずや | 山門をくぐると、手水舎(てみずや)があります。 用意された柄杓で手を洗い、口をすすいで体の内外を清めます。やり方は以下の通りです。 1. まず、左の手のひらに水をかけます。 2. 手を替えて、右の手のひらに水をかけます。 3. もう一度手を替えて左の手のひらに水を注ぎ、手のひらから水を少しすくって地面に吐き出すか、唇に触れるくらいまで水を近づけます。 4. 最後に柄が地面に向くように柄杓を倒し、カップに残った水を柄杓から地面に流します。こうすることで、次の人が使うために柄杓をきれいにすることができます。 |
鐘楼 | しょうろう | 鐘楼で鐘を1回つきます。ご本尊にお参りに来たことを知らせる意味があります(お寺によっては参拝者が鐘をつくことを止めている場合もあります)。お寺を出るときに鐘を鳴らすのは、縁起が悪いとされています。 |
本堂 | ほんどう | 1. 本堂に進み、ろうそくを1本と線香を3本(過去・現在・未来のために)お供えます。 2. 本堂の前にある納札箱に、自分の納札と写経を入れます。 3. 本堂の前に鰐口という鈴があり、長いひもが垂れ下がっています。1回鳴らします。 4. お賽銭を納めます。投げ入れるのではなく、感謝の気持ちで賽銭箱にそっと入れます。 5. お賽銭を入れたら、合掌して般若心経を唱え始めます。手順としては、ご本尊の説法や御宝蔵経と同様に経本を見ながら般若心経を唱えますが、単に手を合わせるだけでもかまいません。 |
大師堂 | だいしどう | 本堂と同様に参拝します。 |
納経所 | のうきょうしょ | 寺務所では、書家が朱印を押し、日付と寺号を墨書きした納経帳を作成します。また、別途「御影(みえい)」と呼ばれるご本尊の画像票をお渡しします。 開門時間は午前7時から午後5時までですが、閉門時間ぎりぎりに来れば、参拝前にスタンプを押してもらえる場合もあります。 |
山門 | さんもん | 振り返って、もう一度深くお辞儀をします。 |
トレイルのマナー
- コース上を歩こう
民家の敷地や農地などに無断で入らないようにしましょう。 - 自然を大切に
希少種や絶滅危惧種の動植物が生息しています。生態系を傷つけないよう注意しましょう。 - 史跡や文化財を大切に
四国霊場の参拝の折には、それぞれの拝観規則に従ってください。 - ゴミはすべて持ち帰ろう
紙類やビニールなどはもちろん、食べ物や飲み物も地面や川に捨てたりせず持ち帰りましょう。 - 宿泊は決められた場所で
キャンプ場やテント設営が許可された場所以外では野営をしないようお願いします。 - 他人への配慮を忘れずに
あいさつは最低限のマナーです。旅行者も地元の人も気持ちよくすごせるよう配慮しましょう。